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多くの学校では、外国語の教え方は同じ形態をとります。そのパターンとは、生徒たちがあたかも魔法のように理解することを望みながら、教科書を備えた講師が文法法則を教えるという形です。しかし今日、学生時代に学んだ英語やスペイン語、中国語から、何が私たちに残っているでしょうか。教科書に頼ることで、私たちの時間を有効に使えたと言えるでしょうか。これらの教育から私たちは何を学び取ることができるでしょうか。
Comme les Français では、全ての学びは実践においてなされ、理解へ導く気づきをもたらすと考えています。多くの言葉による説明が学習を妨げているので、私たちは従来の教え方と異なった「サイレントウェイ」という教授法を用います。

Nico silent way

理解することとは、ノウハウではない・・・

私たちはテレビで試合を見るだけでテニスの方法を学べるでしょうか。確かにプレーヤーの動きやテニスコートでの移動の仕方、ボールの打ち方は理解できますが、では「テニスができる」と言えるでしょうか。そのためには、自分自身で体験し、自分の手でラケットを握り、1回、2回、3回とボールを打たなければならないでしょう。特に、間違いを学ぶためには失敗も必要です。
サイレントウェイは、学習者を学習の中心に置きます。そのため学習者が考えず、ただ講師の言うことをまねることを避けます。重要な気付きを学習者から奪ってしまう直接的な訂正を講師は決してしません。講師は学習者にどこから間違いが生じたかを示し、学習者が自分自身で訂正し、理解するまで一人で探求させるので、学習者は確信をもって、自分の発音や文章が正しいかどうかわかるようになります。

学習者は徐々に自分自身の手本になるのです。
私たちは皆母国語を学ぶことが出来たので、他の言語でも同じような方法で学ぶことができると考えられないでしょうか。人生において、私たちは絶えず学び、実践によりノウハウを身に付けます。多かれ少なかれ磨かれたノウハウは、長年使用しなかったとしても、忘れることはありません。赤ちゃんは、起き上がろうとし、何度も転び、また起き上がることを繰り返し、自分で実践することで立ち方を覚えていったのです。
歩く、話す、泳ぐ、ピアノを弾くことは、説明ではなく実践によって各々が身に付けたノウハウです。これらは、自分が主体となり学んできました。自転車で転倒したり、言葉がうまく伝わらなかったり、ピアノの音を外してしまうという間違いの経験から訂正方法を探り、正しいやり方を見つけていきます。これは再び間違いをしないよう、そして最終的には「歩ける!話せる!ピアノが弾ける!」と言えるようになるために必要だったフィードバック(経験)なのです。

生きる、それは時間を経験に換えること・・・

1週間に1時間半の授業は短いと感じるでしょう。もし経験が、学ぶことやノウハウを身に付けることを可能にするのであれば、教師の責任として、教室で多くの経験をさせるよう、我々は時間を有意義に使わなければなりません。そのために講師は、学習者が話し、発音し、試し、自然なフランス語へと発展させられるよう導く必要があります。

きれいな発音・・・

フランス語の発音は多くの講師が教えることを嫌がるほど障害でもあります。しかしComme les Français では、あなたのフランス語をフランス人に理解してもらえるよう、発音を重視します。もし誰もあなたの言っていることがわからなければ、話す意味などないでしょう。あなたの発音を良くするのは、教科書で学んだ文法の規則や舌の位置が説明されたイラストではありません 。
フランス語は美しく、メロディーのように発音されると言われます。発音、イントネーション、アクセント、語尾変化は、言語の音楽性と呼ばれるもので、私たちが用いるメソッドでは、しばしば疎かにされるこの点を、学習者に早い段階から触れさせることができます。

クラスで・・・

クラスを出て、いざフランス人との会話が始まる時には、そこに教科書もなければ講師が横についていることもありません。その時にあなたが学んだフランス語を使えるように、私たちComme les Françaisは学習開始直後からフランス語の確実な経験を構築させます。
当校のクラスでは、講師の役割は学習者の代わりに話すことではなく、学習者が早く自立できるよう、フランス語の探求をさせることです 。講師は学習者にフランス語を教えるのではなく、フランス語を学ぶ方法を教えます。そのため講師は、学習者が各々発言でき、みんなで学んだり訂正したりできる視覚的、具体的かつ明白なシチュエーション(状況)を作ります。講師はその時々に学習者を導きながら、また、学習者に良い気づきをさせるよう仕向けながら、学習者についていきます。いろいろなシチュエーション(状況)を提示する目的は、ある特定の文法構造を理解させるためです。この学習者が実際にクラスで体験したあらゆるシチュエーション(状況)は、記憶に残るノウハウを発展させるのに役立つイメージで満たされた経験となるでしょう。

出来の悪い生徒はいない・・・

当校では、出来の悪い生徒はおらず、講師のみが学習者の失敗の責任者であると考えます。多くの一般的な学習システムでは、出来の良い生徒だけが高い評価を与えられます。わからない生徒やついていけない生徒は置いて行かれ、さらには見捨てられます。ガテーニョ氏によって提案されたこのメソッドは、同レベルのクラスに、本当に同じレベルの学習者はいないといっています。講師は学習者それぞれのレベルに合わせて働きかけなければならず、他の学習者と同じことを要求すべきではないのです。講師はそれぞれの学習者に授業を適合させなければなりません。もし講師が全員を同じレベルとみなすならば、学習者の何人かは決して這い出ることができない溝を掘ることになるでしょう。
当校は日々、クラスでこのメソッドの質と効果を実証しております。Comme les Français でフランス語をこのような方法で学んでみてください。

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